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東洋食品研究所 > 研究報告書 > 第5号(1960)

その七 「かん」と「びん」とにおける熱伝達速度の比較

(著者:志賀岩雄)

かん詰用容器の構成材の相違が、殺菌加熱中の容器内中心へ熱の伝達される速さに、いかに影響するものであるかについての知見を得るため、径および容積が販売容器のうちで一番よく似たかんとびんとを二種類選び、内容物として水および「のこくずでん粉のり」を使用して熱の伝達速度について実験した。

水を内容物とした対流作用による熱伝達が支配的である場合に熱伝達の速さにかなり相違のあったかんとびんとにおいて、「のこくずでん粉のり」を内容物とし、伝導作用による熱伝達が支配的であるようにした場合には両者間の熱伝達速度にはほとんど差違のないことがみられた。

以上のように、ブリキかんとガラスびんとの「熱伝達の速さに対する作用」は、それを両者間において比較した際に、内容物の熱流を支配する法則の相違によって、そのあらわれかたに変化を示すが、その理論的な根拠は、容器の器璧の呈する熱流に対する外部抵抗の相違に求められる。すなわち、かような外部抵抗の要素をいれたかん詰の熱流の計算に関してたてられたMerrillの式を利用することによって第2項所載の実験結果を数字的に説明できる。

キーワード:缶詰、かん、びん、熱流、熱伝達速度、Merrill 、

東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,181-192(1959)

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