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Bacillus subtilis

読み:バチルス・サブティリス

細菌の一種で、和名は枯草菌(こそうきん)といいます。デンプンの分解酵素アミラーゼやタンパク質分解酵素プロテアーゼを多く分泌するので、納豆や麹など伝統的な発酵食品や、酵素や化合物の製造に利用されています。自然界では土壌や淡水、海水に広く分布しており、穀物や稲藁、食品などからも分離されます。芽胞(胞子)と呼ばれる耐久細胞を形成する代表的な細菌で、芽胞は通常の細胞よりも高温や乾燥、殺菌剤、紫外線などに対する抵抗力が高く、長期間生存することができます。

食品では調理程度の加熱では死滅しないので、しばしば食品の腐敗・変敗の原因となることがあります。缶詰やびん詰、レトルト食品では常温での保存を可能にするために、100℃以上の高温での加熱殺菌を行ってほとんどの微生物を死滅させていますが、B. subtilisのうち耐熱性の高い株ではそのような厳しい加熱殺菌後も生き残る場合があります。人間に対する危害性が高い細菌ではありませんが、食品成分を激しく分解し、ガスを産生して容器を膨張させる、酸を産生して風味を悪くするなど、食品を商品価値のないものにしてしまいます。このようにB. subtilisは有用性、有害性の両面で大変重要な細菌と言えます。

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