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Bacillus subtilisの耐熱性に関与する遺伝子の探索

環境・原料に遍在する変敗原因菌Bacillus subtilisについて耐熱性の高い系統を弁別、検出する手法を開発し、それに基づいた原料検査法および変敗原因推定法の提供を企図している。

B. subtilis高度耐熱性株および耐熱性株での全ゲノムシークエンス解析により、これらの耐熱性群ではポリケチド合成酵素系遺伝子(PKS)に大きな欠失があり、納豆菌の菌株であるBEST 195株のゲノムと構造的に類似していることが判明した。一方、製造環境由来で耐熱性の低い菌株では、PKSの保持が認められ、耐熱性の鑑別のポイントとなりうることが確認された。さらにPCR系を構築した調査では耐熱性菌株9菌株すべてがPKSを欠失していることが明らかになった。硝酸塩還元系nar遺伝子群の欠失も弁別の候補であったが、耐熱性菌株9株のうち、欠失は4菌株にとどまり、利用できないことが明らかになった。

PKS欠失は耐熱性に直接的な関与がある可能性も考えられ、納豆菌との識別が困難ではあるが、現時点では耐熱性菌株検出にはPKSが最も適した標的遺伝子と考えられた。

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