26.裂傷性を有する食品包装に向けた交互積層法による自己修復ガスバリア多層膜の構築

2019年度研究助成 (2020年度研究実施)

包装用酸素バリア薄膜・コーティングは,食品,医薬品,電子機器などを安定的に保護するために用いられている.特に食品包装では,酸素透過性を低減することにより,食品の劣化を抑制し,食品廃棄物を削減することが重要である.従来の包装技術は,ラミネートや蒸着などの方法で多層構造を構築するものであり,ガスバリア層として金属や金属酸化物などの無機材料がプラスチックフィルムの間に挿入される.しかし,近年,食品への溶出や廃棄時の分離に関する問題など,健康と環境の両面から様々な指摘が存在する.また,根本的な問題として,輸送過程や店頭での陳列過程でパッケージの表面が傷つくと,傷ついた部分を起点に酸素が流入し,内容物である食品の劣化が著しく進行する.そこで,本研究では,イカなどの頭足類の迅速な自己修復メカニズムにヒントを得て,水を介して表面の損傷を10秒以内に迅速に修復できるナノクレイ含有自己修復ガスバリア多層膜を開発した.

本報告書の電子版全文は以下のリンク先から入手可能
Cephalopods Inspired Rapid Self-Healing Nanoclay Composite Coatings with Oxygen Barrier and Super-Bubble-Phobic Properties
ChemRχiv® (フリーアクセス); doi: 10.26434/chemrxiv.14625993.v1
ACS Applied Material Interfaces
正式公開版; doi: 10.1021/acsami.1c09588

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CreativeCommons.org(https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/)

所属
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 電子光基礎技術研究部門
著者
真部 研吾
出典
東洋食品研究所 研究報告書, 34, 207-215 (2022) / ChemRχiv® May 24, 2021 Version 1, doi: 10.26434/chemrxiv.14625993.v1より転載
正式公開版はACS Applied Material Interfaces, 13(20), 36341-36349 (2021) doi: 10.1021/acsami.1c09588に収載

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