東洋食品研究所とは
東洋食品研究所は、昭和13年(1938年)に高碕達之助が設立した「東洋罐詰専修学校研究部」を母体として、昭和37年(1962年)に設立されました。その後、平成22年(2010年)6月、新公益法人認定法に基づき内閣府より「公益財団法人」への移行認定を受けました。以来、「食品に関する研究・技術開発ならびに調査を行い、併せて食品科学の研究と教育を広く助成し、もって学術および科学技術の発展に寄与すること。」ならびに「文化的建築物および高碕達之助に関する歴史的史料の維持・公開を通じ、地域社会の文化の発展に寄与すること。」を目的として活動しています。
当研究所は公益法人として、上記目的の達成に向け、研究事業、研究助成事業、文化財事業の三つの事業を展開しています。研究事業では、農産・水産などの食品資源の改良・栽培に関する研究施設に加え、包装容器詰食品へ加工するための調理・充填・殺菌に関する研究施設、ならびに食品の成分・物性・微生物等を科学的に評価する研究設備を保有しています。これらの施設・設備を最大限に活用し、食品のおいしさ、機能性、安全性を科学的に評価する取り組みを行っています。また、研究成果を広く社会へ還元するため、論文等学協会での発表や知的財産権の取得、食品産業界への教育・指導、地域産業振興への協力などに積極的に取り組んでいます。併せて、一般の方々への啓発を目的とした公開セミナーの開催や、公式WEBサイトを通じた情報発信などの広報活動にも力を入れています。研究助成事業では、食に関わる科学技術の向上に寄与することが期待される研究を助成し、研究成果の創出および研究者の育成を通じて社会に貢献しています。文化財事業では、高碕記念館の保全・公開を行い、建築家ヴォーリズによる建築や大正期の生活様式を貴重な文化遺産として伝えるとともに、昭和の産業界・政界に多大な功績を残した高碕達之助に関する歴史的史料を収集・保存し、後世に継承しています。
今後、世界人口の増加に加え、地球温暖化や世界情勢の不安定化が進むことで、食品資源の世界的な供給不足が懸念されています。一方、日本では少子化による人口減少や高齢化に伴う労働力不足が進行し、食品資源生産力の低下も危惧されています。こうした課題を踏まえ、未利用資源の食品への活用、食品廃棄物のさらなる削減、温暖化に対応した食料生産技術の開発などが求められています。私たちは、掲げる「あるべき未来」の将来ビジョンの達成に向け、有識者をはじめ食品産業に関わる外部の皆さまとも連携しながら、日々研究・活動に取り組んでまいります。
公益財団法人 東洋食品研究所
所長 小暮 正人