12.プラスチック・フイルムを透しての紫外線による殺菌

肉眼で見て無色透明なプラスチック・フイルムも220〜380mμの近紫外領域では紫外線透過率に大きい差違があり、全域にわたって透明度の高いものもあれば、また短波長のところを全く透さないものもあることが、著者らが各々のフィルムについて、その紫外線透過率を実測して、明らかになった。

大腸菌と酵母との紫外線殺菌における本実験では、波長260mμをよく透過するポリエチレン・フイルムを光源と菌との間に挿入しても殺菌効果はほとんど変らず、またこの波長を透さないポリスチロール、フィルムを挿入すると全く殺菌できなかった実験結果は、如実に前掲のフィルムの紫外線透過率測定値を確証したことになるわけである。

著者
松井 悦造、清水 義弘
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,82-88(1969)

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