9.アンカーキャップ瓶用ゴムパッキングに関する研究(第1報)

アンカーキャップ瓶詰のパッキングとして使用される輪ゴムの脱硫方法に関する研究は、既に大正14年には行われ、且つ実際に応用されていたが戦時中は資材不足の為に中止された。終戦後、内需向貯蔵食品容器としてアンカー瓶詰の需要が増大し、しかも戦時中の如き粗製品は見られなくなり、優良品の競争時代となったため、再び脱硫された輪ゴムへの要求の声が強くなってきた。

よって筆者らは輪ゴムの脱硫について再検討すると共に従来あまり注目されなかった輪ゴムと瓶詰の密封との関係を明らかにし、また輪ゴムの耐熱、耐油、耐酸、老化性及び瓶詰内容物に及ぼす影響等について種々実験、研究しアンカーキャップ瓶詰における輪ゴムの重要性につき考察し併せて各試料のパッキングとしての適否について調べた。

著者
西川 英二、林 清、岡 信子
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,1,58-64(1950)