12.5′-ヌクレオチド類による缶詰食品の風味改良-Ⅳ
5′-ヌクレオチド類を添加した農産缶詰の試作試験

農産缶詰の充填工程においてグリン・ピースに0.08%、アスパラガスに0.025%、マッシュルームに0.01%、グリン・ピーンズに0.02%のリボタイドを添加することにより、無添加対照缶に比べて高度の有意差で美味と感じられる缶詰を製造することが出来た。

またリボタイドをこの半量とし、あわせてMSGを0.1%添加するのもグリン・ピース、マッシュルーム、グリン・ピーンズの場合有効であった。

缶詰を固形物と液汁にわけて、その5′-ヌクレオチド量を酵素法により測定した。添加されたリボタイドがかなり安定に保持されること。すなわちマッシュルーム缶詰では殺菌および保存期間を通じて、添加されたリボタイドの73%以上が残存することが認められた。

著者
橋本 度、毛利 威徳、青山 延子
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,74-86(1965)