25.たけのこ缶詰の研究-Ⅲ
水さらし中のたけのこに繁殖する微生物について

水晒し中のたけのこには胞子を形成せず耐熱性が弱く、有機酸(特に乳酸)の生成能力が高く20℃付近の温度でもよく繁殖するLeuconostoc mesenteroidese とStreptococcus lactisの2種の乳酸菌が主として繁殖していることを認めた。

これらの細菌はきわめて一般的なものであり、たけのこにもかなり付着しており、水晒し初期に繁殖してpHを低下させ胞子を形成して耐熱性の強い細菌の発育を抑制していると考える。

著者
森 大蔵、池上 義昭、澤山 善二郎
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,160-163(1973)

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