15.貯蔵中の温州ミカン果汁のジメチルスルフィド生成抑制に及ぼす金属スズの影響

搾汁したばかりの温州ミカン果汁を,スズ板を入れた褐色ガラスびんと入れないガラスびんとに95〜96℃で充填した.このびん詰の果汁を0℃,25℃及び40℃において16週間保存し,その間水素炎イオン化検出器を装備したキャピラリーガスクロマトグラフによってジメチルスルフィド(DMS)の量を調べた.スズ板を入れた果汁と入れない果汁ではDMSの生成量にかなりの差がみられた.スズ板は温州ミカン果汁のDMSの生成を抑制すると思われる.

著者
達家 清明、末兼 幸子、酒井 康江、隅谷 栄伸
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,19,133-136(1992)