24.5′-ヌクレオチド類による缶詰食品の風味改良-Ⅷ
食品加工における核酸成分の変化と考察 水産食品・農産食品・きのこ類・醗酵食品

種々の食品で5′-ヌクレオチドの分布を調べた。くるまえび、まぐろでは、5′-IMP、5′-AMP 、かきでは5′-AMP 、トマト、グリンビーンズでは5′-AMP、5′-UMP、マッシュルームでは5′-AMP、5′-UMP 、しいたけでは5′-GMP、5′-AMP、5′-CMP、5′-UMPが主要なものであると認められた。

このように、水産・農産・きのこ類など食品の種類によって、著しい特徴があることが考えられる。発酵食品の清酒では量的にはヌクレオチドは少なく、しかも5′-の他に3′-型も認められた。

食品中の5′-ヌクレオチドは、缶詰製造に関連する煮熱などの工程で種々に消長するが、その原因として酵素的な高分子核酸の分解による5′-ヌクレオチドの生成とATPよりの5′-AMPの生成が考えられる。

このようにして生成される旨味成分が、食品の風味に影響することであろう。

著者
毛利 威徳、寺田 潤子、橋田 度
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,185-192(1967)

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