13.フィルム包装食品の殺菌とその保存性-Ⅳ
レトルトパウチに包装したまぐろ油漬について

まぐろ油漬のretortable pouch包装と缶詰の保存性について、
1.熱伝達の比較では厚みが偏平な形で殺菌できるretortable pouch包装の方が缶詰より早く厚さ22mmのまぐろ油漬の殺菌価F05に相当する殺菌時間はツナ2号缶詰の約1/2である.
2.保存性はポリエステル/アルミ箔/ポリエチレンで構成されたretortable pouchに包装したものと缶詰とは同等であったが,アルミ箔のないポリエステル/ポリエチレンの気体透過性のあるretortable pouchに包装したものは変質が早く,保存性は短期に限られてくる.
3.保存中の全試料とも腐敗は発生しなかった.

著者
西郷 英昭、長田 博光、鈴木 保治
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,11,80-84(1974)