19.栗甘露煮の漂白に関する研究

栗甘露煮の製造で製品中の残存亜硫酸量をコントロールする方 法として蜜煮蜜漬のシラップに亜硫酸を添加する方法を試み、次のような結果が認められた。
1)蜜煮液中に添加した亜硫酸は蜜漬一夜の間に液2に対して粟1の割合で常に一定に分配された。
2)製品中の亜硫酸含量を規定の30ppm以下に押えるためには亜硫酸として100〜150ppmを糖液に添加すればよい。
3)同一糖液で連続的に漬込む場合は、毎回、最初ロスした量と同量の亜硫酸を添加すればよい。
4)廃糖蜜の更新法としてはアミラーゼで可溶性でん粉を除いた後、過酸化水素-カタラーゼ処理で亜硫酸を除去するのが効果的である。

著者
奥 正和、宮廻 和代、下田 吉夫
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,116-120(1973)