10.2,6-キシレノールによる食品中硝酸イオンの比色およびガスクロマトグラフィーによる定量

食品中の硝酸イオンの定量法として,試験溶液と硫酸との混液に,2,6キシレノールを反応させたのち,クロロホルムで抽出,分離する.次いでクロロホルム層をホウ酸塩緩衝液で再抽出したのちの抽出液の430nmの吸光度測定による定量法,または抽出クロロホルム層を脱水処理後FIDガスクロマトグラフィーにより定量する方法を確立した.吸光度測定による場合,試験溶液中の硝酸イオン量に応じホウ酸塩緩衝液のpHをかえることにより,0〜200μgまでを定量することが可能である.亜硝酸イオンの共存は,本定量を阻害しない.

著者
堀尾 嘉友、杉浦 由記子
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,13,70-78(1978)