6.カラタネオガタマ(Michelia figo Spreng.)の花の揮発性成分について

カラタネオガタマの花を採取後直ちにヘッドスペース法,連続蒸留抽出法及び溶剤抽出法で香気成分を捕集,濃縮しGC-MSで42成分を同定した.ヘッドスペース法では,isobutyl acetate,ethyl acetateに次いで多い成分であるethyl isobutyrateがこの花の香りを特徴づけている.異性体関係にあるethyl methacrylateとethyl crotonateが共存することは注目される.SDE捕集成分の約1/3はセスキテルペン類で,それらを除く香気物質は花100g当り約0.1gである.溶剤抽出法ではプロピオン酸を除いて,エステルとして存在する有機酸類及びアルコール類はすべて遊離の形で検出されている.

著者
達家 清明、末兼 幸子、小浜 正江
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,17,41-45(1987)

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