4.イチジク葉の成分組成に及ぼす収穫時期の影響

'テマリイチジク','プレコス・ロンデ・ド・ボルドー'および'グリース・ド・タラスコン'の3品種について,葉のポリフェノール類(カフェリンゴ酸,ルチン),フロクマリン関連物質(プソラレン,ベルガプテン,プソラル酸グルコシド)の,季節による含量変化を調査した.新梢が伸び始める5月からほぼ停止する11月までの若葉(枝先端から5 節目まで)を採取し,成分含量を測定した.

'テマリイチジク'と'プレコス・ロンデ・ド・ボルドー'では,ポリフェノール類は5〜6月に多く,その後減少する傾向を示した.両品種のフロクマリン関連物質は盛夏期となる8月が最も多かった.'グリース・ド・タラスコン'は先の2品種よりポリフェノール類が少なく,フロクマリン関連物質はごく微量しか含んでいなかった.

ポリフェノール類に着目して,イチジク葉を食品原料に利用する場合は,ポリフェノール含量が最も多く,フロクマリン関連物質が少ない,6月頃の葉が好ましいと考えられる.

著者
高橋 徹、沖浦 文
出典
東洋食品研究所 研究報告書,29,31-36(2013)