35.マッシュルームUDP-アセチルグルコサミンの分離

マッシュルーム(Psalliota bisporus)子実体の過塩素酸抽出物をDowex 1×8カラムを用いて分画することにより、ウリジンを基本成分とする糖化合物を含む画分を得た。この画分をイオン交換樹脂で精製した後、Ca塩として単離した。

加水分解、酵素分解による分解物について、ペーパークロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ、有機試薬による呈色法などを行ない、糖部分はn-アセチルグルコサミンであると認めた。またCa塩を標準物質と比較することにより、これはUDPAGであると同定された。

UDPAGは過塩素酸可溶性核酸成分の約15%を占め、マッシュルーム乾物中に0.42〜0.69%含有されており、量的に重要な成分とみとめられる。

著者
毛利 威徳、橋田 度、志賀 岩雄
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,232-239(1971)

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