8.コーヒー中のショ糖脂肪酸エステルの定量法

コーヒー中のショ糖脂肪酸エステル(SEFA)の 定量法を市販乳化剤リョートーシュガーエステルP-1570(菱糖株式会社)を用いて検討した.32gのシリカゲルに試料コーヒー10mℓを吸着後,100mℓのクロロホルムでシリカゲルカラム(2.5×20cm)を調整し,300mℓの17.5%メタノール・クロロホルム溶液で溶出する.溶出液は減圧濃縮乾固し,その残査を10mℓのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解する.このDMF溶液1mℓをDMFで調整したセファデックスLH-20カラム(2.5×200cm)に添加し,DMFで溶出し,5g分画を行う.すべての画分中および分取したSEFA画分中のSEFAはアンスロン硫酸法で P-1570として定量する.定性はセファデックスのSEFA溶出パターンおよび分取したSEFA画分の薄層クロマトグラフィーにより行う.当方法による試作コーヒーからのSEFAの回収率は約95%であった.

* 新しいタイプのフラットサワー変敗(第8報)

著者
中山 昭彦、園部 順子
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,16,64-72(1985)