5.缶詰鶏卵の異臭原因物質としてのクロロフェノール類の同定と定量

わずかに消毒臭様の異臭のある缶詰鶏卵についてクロロフェノール類の存在を調べるため分析した.異臭卵黄から分離したクロロフェノール類をアセチル化後抽出しキャピラリーカラムGC-MSに注入し,マスクロマトグラフ法によって痕跡量のクロロフェノール類を定量した.2,4‐Dichlorophenol,2,6-Dich1orohenol及び2,4,6-Trichlorophenolの含有量は各々1.8μgkg-1,1.7μgkg-1,1.7μgkg-1であった.これらの化合物が消毒様異臭鶏卵の原因物質であると認められた.

著者
達家 清明、末兼 幸子、酒井 康江
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,18,39-43(1990)

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