6.ジゴペタラム・マッケイの花の香気成分

ジゴペタラム・マッケイ(Zygopetalum mackayi)はブラジル原産のラン科植物で,一般に栽培され日本では初冬に強烈な香りを放つ花をつける.ランの花の香りは昆虫等の受粉媒介者(pollinators)との関連においてよく研究されてきたが,この花の香りについての報告はみあたらない.Tenax GCトラップ法によって花の揮発成分を直接キャピラリー・GC/MSに導入し13ピーク中11ピークの化合物を同定した.この花の香りを特徴付けているのは2-phcnylethyl acetateである.11成分中8成分は蜂(euglossine bee)を誘引することが知られている.

著者
達家 清明、末兼 幸子、小浜 正江
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,18,45-47(1990)