14.精製西洋ナシポリフェノールオキシダーゼの活性化に対する処理圧力と時間の影響

西洋ナシ果実のポリフェノールオキシダーゼはほとんどが不活性型で細胞質に溶解した状態で存在していた.この酵素を硫安分画,陰イオン交換クロマトグラフィー,ゲル透過クロマトグラフィーにより電気泳動的に単一になるまで精製した.この酵素を不活栓型で精製するためには溶出液に10%グリセロールを添加する必要があった.この精製した酵素は分子量が高速液体ゲル透過クロマトグラフィーで約70,000,SDS電気泳動法で約65,000を示す単量体のタンパク質と推察した.

精製ポリフェノールオキシダーゼの高圧処理による活性化は300MPaで6時間の処理では認められなかったが,400MPa以上の圧力で認められ,600MPaでは6時間で最高になった.

著者
朝賀 昌志、中西 律子、青山 好男、林 力丸
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,20,109-117(1994)

刊行一覧