20.Byssochlamysの耐熱性および耐UV性

Byssochlamys spp.(BYS-1,BYS-2)の子嚢胞子形成および菌数測定の条件を確立し,この子嚢胞子の耐熱性および耐UV性を試験した.

Byssochlamysの子嚢胞子はPDAで30℃,20日間以上の培養によって形成が認められた.胞子の発芽における加熱活性の条件は,70-77.5℃で10分の加熱が必要であった.

BYS-1のZ値および80℃におけるD値は5.3℃と1.6分で, BYS-2は5.1℃と1.0分であった.熱処理において最初はほとんど死滅せず,その後急激に減少する傾向があり,Lt値(遅滞時間)はD値の6〜7倍あった.

Byssochlamysの子嚢胞子の耐UV性はD値が150から185μW・min/cm2であった.

著者
池上 義昭、遠田 昌人、松井 智江、中川 薫
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,20,161-167(1994)

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