平成19年度日本缶詰協会技術賞を受賞しました。

平成19年度日本缶詰協会技術賞を受賞しました。 要旨を掲載します。

缶詰時報,Vol.86,No.4,2007

「白粥の自動蒸気抜き機能付レトルトパウチ詰における電子レンジ加熱時の 噴出メカニズムとその予防法」

高橋英史、稲田有美子

レトルト製品でかつ、電子レンジにて容器ごと加熱できるレトルト製品が求められている。マイクロ波加熱による容器内圧上昇を利用し、自ずと容器の一部が開口すれば容器は壊れずに内容物は温まる。この方式で、パウチごとマイクロ波加熱できる製品が最近開発された。  内圧上昇を利用した方式のため、電子レンジによる加熱で過加熱となった場合、内容物によっては開口部より噴出することがあった。その内容物とは白粥である。噴出すれば電子レンジ庫内を汚すばかりか、消費者が火傷をする危険性があるので、防止策が必要となった。そこで、うるち米と米の容積比が1:7の七分粥を製造し、開口部が開口後30秒間以上、マイクロ波加熱を継続しても噴出しない白粥の処方を検討した。

にがりの添加で噴出が抑制できた。マイクロ波加熱中の食品の泡立ちのメカニズムを探るため、中性子ラジオグラフィーを用い、泡の可視化も行った。

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