6.ポーラログラフによる缶詰の研究(第3報)
缶詰内容物中に溶出し来る錫の定量

缶詰食品中の錫に定量については、数々の報告があるが筆者らはこれをポーラログラフ法にて測定を行い、非常に良好なる結果を得たので、衛生検査指針缶詰食品衛生検査法に示されている方法を一部対称試験として施行したが、沃度滴定法に比べポーラログラフ法は、その操作が頗る迅速且つ正確である。今回、U.S.A製パイナップルジュース缶詰の溶出錫量を測定したが、ポーラログラフ法においては、沃度滴定法では不可欠な資料の分解操作を全く行わなくとも何ら障害はなく正確なる測定結果が得られた。

著者
小田 久三
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,55-61(1954)

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