7.各種プラスチック・フィルムで包装されたトマトジュースの色の変化

トマトをミキサーで粉砕して得たジュースをプラスチック・フィルムで作った袋に詰め,密封殺菌して,種々の条件(低温高温,暗所明所)で保存したのち,その色調,色素量などの変化を調べた.
1.冷蔵庫(暗所)内で保存の場合は,色調のL,a値はあまり変わらなかった.しかしリコピン残存率は漸減した.
2.室温暗所と室温明所とに保存の場合を比較すると,室温明所のものの方が,色調のLとa値およびリコピン残存率の変化がはるかに大であった.すなわち光がはなはだしく影響したことがわかる.
3.37℃暗所に保存の場合は,赤い色が褐色になり,リコピン残存率もはなはだしく減少した.温度が影響した.
4.3種類の包装材料のうち,通気性の大なるポリエチレンで包装のものが,リコピン残存率の変化も最も大であった.フィルムを通して外から酸素が侵入し,その酸素によってカロチン系色素のリコピンが変色変質したものと考えられる.

著者
松井 悦造、清水 義弘
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,11,48-52(1974)