19.Bacillus coagulansの胞子に関する研究 -Ⅱ耐熱性に及ぼすpHと食塩の相合作用

胞子の耐熱住は加熱中の環境や加熱後の発芽,増殖における環境,栄養組成など多くの因子によって著しく左右される.本報はB. coagulansの耐熱性に及ぼすpHと食塩の影響を検討した.

胞子の耐熱性に対する加熱中の食塩の影響は,pH6.5から7.0では保護的に作用するが,pH6.0以下になると逆に耐熱性を減少させる方向に作用する.

後培養における食塩の影響は,食塩濃度の増加と共に胞子の耐熱性は減少するが,pHが高いとその減少の割合は大きく,pHが低いとその減少の割合は小さい.この結果は加熱中及び加熱後の後培養が同一培地で測定した耐熱性と同じ傾向であった.

著者
池上 義昭、橋本 京子、大田 智子
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,15,133-136(1983)

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