21.みかん缶詰製造における剥皮液の利用に関する研究 - I みかん缶詰製造排水の汚濁量並びに組成

みかん缶詰排水処理は活性汚泥菌に消化吸収されにくい.その原因を明らかにするために剥皮液と排水の性状を水野の方法で検討した.その結果,早生温州みかんの剥皮液では,COD6.8〜7.8kg/t・ウロン酸4.8〜5.3kg/tであり,普通温州みかんの剥皮液では,COD12.8〜149kg/t,ウロン酸7.4〜7.6kg/tであった.普通温州みかんの酸剥皮液の可溶性分中には低分子炭水化物(分子量約200以下)が529mg%,高分子炭水化物(分子量約7500以上)21.7mg%・アルカリ剥皮液の可溶性分中には低分子炭水化物292mg%,高分子炭水化物196mg%含まれており,早生温州みかんの剥皮液ではそれらは普通温州みかんの1/2であった。

著者
毛利 威徳、加山 浩之、村田 晴代、宮田 京子
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,15,143-149(1983)

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