1.Spinacia oleracea L. の葉肉プロトプラストからの植物体再生

ホウレンソウ'次郎丸'の若い無菌実生の葉を0.5Mマンニトールに浸漬後,0.1%ベクトリアーゼY-23,0.3%セルラーゼオノズカRS,CPW塩および0.5Mマンニトールを含む酵素液で4時間処理し,プロトプラストを単離した.プロトプラストの分裂は, 5mg/ℓBAおよび1mg/ℓ2,4-Dを含む1/2MS培地で最も効果的で多くのコロニーが形成された.培養1ヵ月後,形成されたコロニーをカルス形成培地に移植した.不定芽は,カルス形成培地1mg/ℓBAと10mg/ℓNAAで,再分化培地が1mg/ℓカイネチンまたは5mg/ℓゼアチンの2区,カルス形成培地が5mg/ℓBAと5mg/ℓNAAで,再分化培地が5mg/ℓBAの区,カルス形成培地が5mg/ℓBAと10mg/ℓNAAで,再分培地が1mg/ℓカイネチンの区の計4種類の組み合わせで得られた.

再分化した不定芽を1mg/ℓIAAまたはIBAを含むMS液体培地へ移植すると,移植後約1ヵ月で不定根が得られた.

著者
後藤 隆子、宮崎 正則
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,20,1-6(1994)

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