5.システインの加熱による硫化水素生成に対するフマル酸塩の抑制機構ならびにその生成物の安全性

含硫化合物からの硫化水素生成に対するフマル酸塩の抑制機構を解明するためにシステインとフマル酸の水溶液を115℃,80分間加熱した.

生成物をエーテル抽出,電気透析,イオン交換樹脂処理により単離し,アルコールを加えて結晶化した.

結晶の構造をその理化学的性質,元素分析,質量及び赤外スペクトルにより決定した.

分子式はC7H11O6NSで,構造式はC-S結合を含むS‐(1,2-dicarboxyethyl)‐cysteine(DCEC)であった. DCECを摂取した場合の安全性を明らかにするために,ラットに単回経口投与して調べた.

1g/kg以上投与した場合,流ぜんや下痢などの一過性の症状が認められたが,体重は実験中順調に増加し,対照との間に有意差はほとんどなかった.

著者
長田 博光、朽木 由香子、畔上 二郎、松本治孝
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,20,35-44(1994)

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