ゲノムスケール配列解析に基づく変敗原因菌の系統学的解析

容器包装詰食品・飲料の変敗品から分離した保存菌株について、再同定を行って分類学上の帰属を確認するとともに、ゲノムスケールの配列解析により基準株との相違点を明らかにし、検査に利用可能な配列情報を得ることを目的としている。
2018年度はThermoanaerobacterium属菌、Termoanaerobacter属菌、およびClostridium属菌を予定していたが、都合によりThermoanaerobacterium thermosaccharolyticumの保存と同定で一旦中断した。2019年度に再開する。
また、2017年度にゲノム解析を行った有芽胞乳酸菌Sprolactobacillus pectionovoransの2菌株について、最近公開されたゲノムデータを利用して再解析を行ったところ、基準株ゲノムとの比較で欠失遺伝子が多数共通しており、17年間を隔てて分離された菌株間でゲノムプロファイルが似ていることから、欠失遺伝子が変敗発生に寄与した可能性が示唆された。

平成30 (2018)年度実施

年度別記事一覧

カテゴリ一覧