加工に伴うだしの風味変化に関する研究

「和風だし」を特徴とした食品をレトルト殺菌すると風味変化が生じることは周知であるが、変化成分に関し系統的に研究を行った例は少ない。本研究では、殺菌が風味に及ぼす影響を含有成分レベルで把握し、加工食品を開発、製造するための知見を得ることを目的とする。
レトルト殺菌による「和風だし」の風味変化を把握するため、呈味性成分を中心とした成分分析条件の検討と確立、多変量解析の利用による変化成分の抽出を試みた。かつお節抽出液についてアミノ酸、核酸系成分、糖について分析したところ、イノシン酸やグアニル酸の減少とその分解物であるイノシンやヒポキサンチン、リボースの増加が確認された。またかつお節抽出液のレトルト前後品について官能評価および味覚センサー測定を行ったところ、識別、嗜好ともに有意差がみられた。

平成30 (2018)年度実施

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