18.貝類缶詰の緑変に関する研究-Ⅴ
かきの緑色色素の季節変化並びに金属含量との関係について

かきの緑色色素畳の季節変化並びにマグネシウム、鉄、亜鉛および銅等の金属含量との関係について広島県下の三地域の同じいかだにて養殖されたかきについて、1月下旬から6月上旬にわたって調べた結果、緑色色素量は季節によっても、養殖場所によってもかなりの変動が認められたが、緑色色素畳と金属含量との間には相関関係は認められなかった。缶詰かきの緑変はかきの大小にかかわりなく発現し、一般に1、2月に採取したかきほど発現率が高い。

しかし、養殖場所によってその時期はいくらか異なる。生かきと缶詰かきの緑色色素量の間には比例的な関係があり、緑色色素量と緑変度合との間にもかなりの相関関係が認められた。

著者
長田 博光
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,111-116(1971)

刊行一覧