1.ラミコンカップ詰食品の保存性 -Ⅱトマトピューレについて

トマトピューレをラミコンカップに詰め,室温暗所 明所(l000Lx),30℃80%RH暗所で12カ月間保存し,色調,カロチノイド色素の経時変化を調べ,保存性を評価した。

比較容器として,ポリプロピレンカップ,アルミ箔積層レトルトペウチ(RP-F)を用いた。

その結果,ラミコンカップ詰は気体透過性のないRP-F詰に比べ,若干褐変が進行し,暗赤色になる傾向があるものの,その変化は緩慢で,室温で6カ月程度の保存が可能であることを認めた。

一方,ポリプロピレンカップ詰では,保存初期より退色が著しく,特に明所では6カ月でカロチノイド色素は消失した.

*ラミコンカップ:中間層にエバールを積層した多層シートをカップに成形した透明容器で,気体遮断性が優れている.

著者
西郷 英昭、久延 義弘、門田 和子、鈴木 保治
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,15,1-6(1983)

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