3.保存イチジク茶のアレルギー抑制効果と成分変動の調査

イチジク(Ficus carica L.)葉を加工したイチジク茶のI型アレルギー抑制効果を見出している。無殺菌茶液の保存において、常温以上では効果が減弱することから、有効成分は温度依存的に変動すると考えられた。そこで、主要品種「桝井ドーフィン」由来の茶液を様々な温度条件下で保存し、成分変動量を明瞭化することで、有効成分の特定を試みた。抑制強度が異なる試料の成分比較から、抑制効果と正の相関があった成分として、ジフルクトース無水物やスクロース、ツラノースといった二糖類を見出した。これらの二糖類では脱顆粒抑制効果が確認され、有効成分である可能性が示唆された。また、負の相関がある成分として、フロクマリンが確認された。フロクマリンを含まない品種の保存試験では、「桝井ドーフィン」で確認された抑制効果の顕著な減弱は確認されなかった。この結果から、効果の減弱にはフロクマリンが関与する可能性が示唆された。

著者
阿部 竜也
出典
東洋食品研究所 研究報告書, 35, 09-18 (2025)

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