サンペドロ系のイチジク品種 'ビオレー・ドーフィン(syn. Dauphine)'について、剪定法の違いが果実生産に及ぼす影響を3年間比較した。比較したのは、収穫を終えた夏(7月)の実施を前提とする剪定法で、前年秋~当年にかけて生長している結果枝を短く切り戻す「切返し剪定」、および、前年春~当年にかけて生長している結果枝を、結果枝候補(当年春から確保)の発生位置で切除する「間引き剪定」である。調査の結果、前者の方が多くの幼果が越冬する事例が多かったものの、その後の落果も多く、結果として成熟果の数には剪定法による差はなかった。成熟期や果実の品質(着色歩合、果肉糖度)にも差はなかったが、一果重は後者が明らかに優った。従って、切返し剪定よりも間引き剪定の方が、大果を得やすい点で本品種の生産上有利と評価された。
- 著者
- 星子 英次郎、細見 彰洋*、高橋 徹
* Corresponding author - 出典
- 東洋食品研究所 研究報告書, 35, 53-58 (2024)