第8回 研究成果発表会について
事前申し込みは終了いたしました。
開催日
2026年10月2日(金) 10:00-16:20
方 式
下記会場における対面集会およびオンラインシステムによるリアルタイム映像配信ウェビナーの併用
会 場
千里ライフサイエンスセンタービル5階 山村雄一記念ライフホール
参加料
研究成果発表会への現地参加、ウェビナーの視聴は無料です。ただし、必要な機材・通信費等はご負担ください。また、現地では発表会終了後、簡単な懇親会を開催いたします (無料)。
研究発表内容
1. 甲殻類由来グルコサミンがモデル動物の老化およびヒト腸内環境に及ぼす影響
新谷 知也((公財)東洋食品研究所) 10:15~10:40
甲殻類由来グルコサミンは広く利用される食品素材であり、疫学研究では摂取と死亡リスク低下との関連が報告されているが、作用は未解明な点が多い。本研究では、モデル動物による老化評価、ヒト腸内細菌のin vitro 試験、および便通の単群オープン試験を実施し、生体影響を多角的に検討した。
2. 特別講演:未病を知り、未病を捉え、改善するための挑戦
亀井 飛鳥(東京大学大学院農学生命科学研究科) 10:40~11:10
超高齢社会において健康寿命延伸は喫緊の課題です。私たちは健康と病気の間を未病と定義し、この未病とはどのような状態なのか、また未病をどのように測定し、食を通じていかに改善していくかという課題解決に向けて取り組んできました。この機会をいただき、研究成果を紹介するとともに、さらなる課題についても議論したいと思います。
3. 畜肉ゲルの発色、酸敗・腐敗防止、および物性改良を同時に達成する亜硝酸塩代替品の開発
赤澤 隆志(新潟大学 農学部) 11:10~11:35
オリーブ葉由来ポリフェノールであるOleacein(Ole)の添加により、エマルション型ソーセージの破断応力ならびにTexture Profile Analysis(TPA)におけるかたさおよび凝集性が向上した。また、Oleの添加は、10℃保存中のソーセージにおける脂質酸化を抑制した。以上の結果から、Oleはエマルション型ソーセージの物性改善および脂質酸化抑制に有効な機能性食品素材であることが示された。
4. ニラ由来細胞外小胞様ナノ粒子の神経炎症抑制作用と機能性食品への応用
石田 智滉(名古屋市立大学 薬学部) 11:35~12:00
野菜や果実に含まれる細胞外小胞様ナノ粒子(ELNs)は、二次代謝産物やmiRNAを内包し、機能性食品素材として注目されている。本研究では、ニラ(Allium tuberosum の地上部)由来ELNsによる神経炎症抑制と認知機能改善について、その活性成分および作用機序を解析した。
5. 高齢者に適した食品要件を生体機能から考える
井上 誠(新潟大学 大学院医歯保健学研究科) 13:00~13:25
摂食嚥下障害患者には軟らかいなどの物性調整をした食事が提供されるが、生体機能と食品要件の整合性の検証に関する報告は乏しい。摂食嚥下障害の病態は嚥下反射惹起遅延、運動障害に大別されるが、ともに唾液分泌低下の影響は大きいことから、本研究では、食品摂取に関わる唾液分泌の影響を網羅的に調べたので報告する。
6. 褐藻フコキサンチンの構造特性に着目した生体吸収性増加機序の解明
高谷 直己(北海道大学大学院水産科学研究院) 13:25~13:50
多様な健康機能性が期待される色素成分のカロテノイドは、特定の二重結合部位でシス-トランス立体異性を取ることができ、この違いが生体吸収や機能に影響を及ぼす可能性がある。本研究では、褐藻由来フコキサンチンのシス型異性体は、トランス型と比較して生体利用性やマクロファージに対する抗炎症作用が増強することを見出した。
7. 魚の血合いを利用したがん転移を予防する機能性食品の開発
中山 淨二(金沢大学がん進展制御研究所) 13:50~14:15
本研究の目的は、魚の血合いに含まれる天然成分アドレノステロンを「がん転移を予防する機能性食品」として開発することである。アドレノステロンは HSD11β1 陽性乳がんのステロイドホルモン自律産生を低減し、肺および肝臓への転移を抑制することを明らかにした。
8. 食育型の高タンパク質な紅藻類栽培技術の確立
熊谷 祐也(北海道大学大学院水産科学研究院) 14:25~14:50
紅藻類は藻類の中でもタンパク質含量が高く、特にフィコビリタンパク質を豊富に含有する。これまでに、その加水分解物から血圧降下作用を示すペプチドを見出した。本研究では、紅藻類の高タンパク質に向けた培養条件を検討するとともに、タンパク質由来の血糖調節に関与する機能性ペプチドについて評価した。
9. 新小型仕立てによる落葉果樹の高速育種プラットフォームの開発
齋藤 隆徳(千葉大学 大学院園芸学研究院) 14:50~15:15
これまでに果樹の樹体を小型化し、限られた空間での高密度栽培を可能にする「新小型仕立て」を開発してきた。本研究ではブドウをモデルとして、短日処理がDAM遺伝子の発現上昇を伴う休眠が誘導することを解明し、秋季の温度低下に依存しない休眠制御法を提示した。本成果は低コストな環境調節によるライフサイクルの前進化を可能にし、省スペースかつ効率的な高速育種プラットフォームの実現に貢献するものである。
10. 必須ミネラルが制御する筋力維持の新たな分子基盤の解明
吉開 会美(産業医科大学 医学部) 15:15~15:40
骨格筋は生体内亜鉛の主要な貯蔵臓器であり、その恒常性は筋機能の維持および再生に重要である。本研究では、筋幹細胞である筋サテライト細胞に着目し、亜鉛輸送体ZIP13が休止期と活性期で異なる発現様式を示すこと、ならびに休止状態の維持と骨格筋再生に関与する可能性を示した。
11. 高齢者の健康維持・増進を目的とする高蛋白質・低糖質食品の開発
矢野 裕之(農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門) 15:40~16:05
高齢者の健康維持・増進には蛋白質の十分な摂取が重要である。本研究では、大豆蛋白質やヘンプ油粕を主原料とした高蛋白質・低糖質な球状スナックを開発した。抗酸化性を有し、大豆特有の臭いも低減されており、高齢者向け食品や健康志向市場への展開が期待される。
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公益財団法人 東洋食品研究所 研究部 研究管理グループ
TEL.072-740-3500(9:00~17:00 土・日・祝 休業)
注意事項
本会は、会場での対面集会と同時にオンラインシステムを利用して配信します。ご視聴いただく方法は、別途メールにてご案内致します。講演の後、アンケートを実施いたしますので、ご感想・ご意見・ご質問等をお寄せください。次回以降に活かしてまいりたいと思います。
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