研究成果発表会について (終了しました)

第1回 公益財団法人東洋食品研究所 研究成果発表会

RP2019.png

(公財)東洋食品研究所は公益財団法人として、独自の研究に加え、先駆的、独創的な研究を行う若手研究者を助成しています。
本年より、研究助成採択者の研究成果および当研究所の研究成果を皆様に聞いていただく機会として「研究成果発表会」を開催することと致しました。
多数の方のご応募を心よりお待ち申し上げております。

参加申込が必要です。
参加申込フォームからお申し込みください。

開催日
 2019年10月4日(金)10:00-17:00
 ※研究発表後、懇親会を行います。

会 場
 東洋食品工業短期大学 講堂
 (同一敷地内)

申込期限
 2019年9月13日(金)まで
 (8月31日(土)で締め切りとしておりましたが、わずかに余裕がありますので、若干名の申し込みを受け付けます。)

参加料
 研究成果発表会および懇親会の参加は無料です。

研究発表内容

1. (公財)東洋食品研究所のご紹介

2. 食品研究におけるメタボローム解析の応用
医学、生理学、薬学分野で発展したメタボローム解析(網羅的解析)は、対象成分が糖、アミノ酸、有機酸等と食品成分が同じであることから食品研究に応用できる。本研究ではクロマトグラムを用いた非選択型の解析を主におこない、今回飲料製品の成分挙動の解明やネギ属外皮の機能性成分探索結果を紹介する。

3. イチジク茶の抗アレルギー作用
イチジクの葉は古来より食材、民間伝承薬として利用されてきた。本研究ではイチジク茶の花粉症等のI型アレルギーへの症状緩和作用について、IgE抗体解離促進を主とする作用機序を発見し、動物実験でも有意な抑制効果を確認した。イチジクの葉は、機能性食品として期待でき、未利用資源活用にもつながる。

4. カロテノイドのcis異性化による物性変化を利用した超臨界流体急速膨張法によるカロテノイドナノ粒子の調製
強力な抗酸化能で注目されるトマトなどの有用成分であるリコピンを、溶解性と吸収効率が非常に高いシス型異性体のナノ粒子(46 nm)調製することに成功した。サプリメント等への利用が期待される。

5. 大麦ギョウザ皮の開発とその力学物性および機能性の解明
大麦は機能性成分が豊富である一方、グルテンが含まれていないことから加工適性や嗜好性が低い。本研究では、大麦粉に様々なつなぎを添加することで餃子皮の作製を目的とした。研究の結果、大麦割合の高いつなぎの配合を明らかにし、大麦餃子皮の作製を可能にした。

6. シークヮーサー果皮・葉抽出物のI型アレルギー抑制機構の解明およびその有効活用法の検討
沖縄特産の柑橘シークヮーサーの果皮・葉抽出物は、含有するフラボノイドの一種ノビレチン、タンゲレチンの相加効果や未知物質により、炎症物質の放出(脱顆粒)、引いてはアレルギー反応を抑えた。また、加工残渣である果皮や種子の苦味をβ-シクロデキストリンや酢で緩和でき、利用範囲を拡大した。

7. リジン強化パン酵母の育種に向けた活性化型液胞リジントランスポーター発現変異株の創成
小麦には人体に必要なアミノ酸・リジンが少ないが(制限アミノ酸)、パン酵母中に多量のリジンを蓄積すれば、その欠点を補ったパンを作ることができる。リジン蓄積に関与する新規遺伝子を決定するなど、リジン高蓄積酵母を育種するための基礎を築いた。

8. 柑橘果皮含有カロテノイドのバイオ変換技術の開発による高付加価値化
柑橘類果皮にはアスタキサンチンの前駆体物質が多く含まれており、機能性食品素材として高付加価値を持つアスタキサンチンへのバイオ変換が可能になれば、柑橘類の資源価値を高めると共に廃棄物である果皮の有効利用へも繋がる。本研究は、カロテノイドを含む柑橘果皮含有成分を利用した赤色酵母によるアスタキサンチン生産法の開発を目的とし、柑橘果皮の赤色酵母増殖への可能性など新たないくつかの知
見を得た。

9. ポリフェノールによる血清アルブミンの酸化と化学修飾をシグナルとした自然免疫活性化分子機構の研究
食品成分として体内に取り込まれたポリフェノール酸化体は、血清アルブミンを化学修飾することで自然免疫応答を活性化することが示唆されているが、その詳細は明らかではない。本研究では血清アルブミンの酸化/修飾体が自然抗体によって認識される分子レベルでのメカニズム解明を目指し、その相互作用についての新たないくつかの知見を得た。

10. 加賀野菜の抗インフルエンザウイルス作用の検討および機能性成分の解明
伝統的な加賀野菜のうち、赤ズイキとクワイに強い抗インフルエンザウイルス(IFV)作用を見出した。何れも、IFVの細胞への吸着と細胞内増殖の両方を阻害した。その有効成分は複数存在し、大半が水溶性であると推定された。

11. 食品因子/GPCRの相互作用評価系の開発
刺激に応答して細胞内にシグナルを伝達する細胞膜受容体の一種GPCR*は、ヒトで800種あり創薬ターゲットとしても重視されるが、結合化合物(リガンド)が不明のものも多い。結合受容体が不明の化合物(オーファンリガンド)に対応する GPCRを探索する方法2種を考案し、その一つによってクルクミンとadhesion GPCR の一つの組み合わせを発見した。
*グアニンヌクレオチド結合蛋白質(G蛋白質)共役受容体

12. 食肉の食感改良効果を有するリボヌクレオチド類の構造要件と作用機序のin silico解析
筋原繊維の構成単位・複合蛋白質アクトミオシンを元のアクチンとミオシンに解離させると、食肉の結着性や保水性が高まり軟化する。コンピューターシミュレーション等を駆使して、この解離は、核酸塩基とリボース、リン酸基を有する核酸類によって起きるが、核酸類が酵素(ミオシンATPase)の特定部位に作用する必要があるという可能性を初めて示した。

13. 乳酸菌オリゴDNAの経口摂取による抗肥満作用の解明
乳酸菌のゲノム配列に由来するDNA断片を、胃液に溶けず腸まで届く微粒子体(MsSTcaps)として肥満モデルマウスに経口投与したところ、体重が有意に減少することを見出した。また、精巣上体脂肪組織において、肥満に抑制的に働くレプチンの発現量が増加したことから、MsSTcapsには肥満の軽減に寄与する新たな経口用素材としての可能性が示唆された。

お問い合わせ
 公益財団法人 東洋食品研究所 事業推進部
 TEL.072-740-3500 (9:00〜17:00 土・日・祝 休業)

注意事項
 駐車場はありません。公共交通機関をご利用願います。